水産加工はきつい仕事?どんな仕事内容?

水産加工の仕事はどんな仕事内容でしょうか。きつい仕事でしょうか。水産加工品とはどんな製品か、水産加工工場の工程について、最近の水産消費量や北海道の漁業生産量など水産加工品と水産加工工場の仕事内容について掲載しています。

目次

水産加工品とは

水産加工品とは、魚介類や海藻類など水産生物を主原料に製造する加工した製品のことをいいます。魚介類は足が速く、鮮度がすぐ落ちてしまう傷みやすい食品です。そこで加工が必要となります。魚介類や海藻類に手を加えることで、長期保存が可能となり運搬も容易となります。

水産加工品にはどんな商品があるでしょうか。例えば、缶詰や佃煮などがあります。魚は調理が面倒だったり、新鮮な魚が手に入りにくかったり、骨があるからなどの理由で嫌いだ、などの理由でなかなか魚を食べることができないという人も、魚の缶詰や佃煮などすでに調理され骨が取り除かれている食品でしたら手軽に魚を食べる事が出来ます。水産物の摂取が健康に良い効果を与えることは、様々な研究から明らかになっています。魚介類が嫌いというよりは、調理が苦手だという人にとって水産加工品はとても便利です。

また、わかめなどの乾物、干物も水産加工品です。水分を抜き、乾燥させることで長期保存が可能となり、旨みが増します。長期保存がきく乾物や干物は家庭の定番商品として定着しています。そのほか、かまぼこなどの練り製品、冷凍食品も多く製造されている水産加工品のひとつです。農林水産省発表の令和3年の食用加工品の生産量(焼・味付のりを除く。)は142万5,915トンとなっており主な内訳は以下になっており、ねり製品や冷凍食品は加工品の多くの割合を占めています。

ねり製品 48万3,686t
冷凍食品 22万5,349t
塩蔵品 15万782t
塩干品 11万7,757t
節製品 6万6,005t
煮干し品 5万3,632t

水産加工品があることで、海がない山間部や都会でも気軽に魚介類や海藻類を食べることができます。お店には、水産加工品が定番商品と並んでおり、私達の生活に欠かせない存在になっています。水産加工品の工場では、コンビニやスーパー、お土産屋さんなどで販売されるさまざまな加工品を製造しています。

魚介類の消費量と加工品

食用魚介類の1人1年当たりの消費量は、20年前頃から減少傾向が続き、令和元年の消費量は平成13年のピーク時の6割以下に減少しているという水産庁の報告があります。ただ、魚食に関する意識についてのアンケート結果を見てみると、魚料理が「好き」又は「やや好き」と回答した人の割合は約9割となっているため、魚介類の消費量が減っている理由は、魚介類が嫌いというわけではないようです。

嫌いではないのになぜ消費量が減っているかというと、理由は魚介類の価格の高さや調理の手間がかかることが弱みとなっているとの報告もありました。水産加工品は価格をおさえ、調理の手間なく気軽に魚介類を食べることができる商品です。近年、生鮮・冷凍の食用魚介類の消費仕向量が減少傾向にある中で、加工用の食用魚介類の消費仕向量は下げ止まりの兆しがみられます。結果として、消費仕向量全体に占める加工用の食用魚介類の割合が上昇しているという水産庁による水産物消費の状況があり、食用魚介類の需要が減る中ではありますが、水産加工品の需要は今後も一定数を保つとの想定につながります。

日本はかつて、世界最大の漁獲量を誇る漁業国でした。中国、インドネシア、ベトナムといったアジアの新興国をはじめとする開発途上国による漁獲量の増大が続いており、中国が1,417万トンと世界の15%を占めています。(令和2年発表時点)

ただ、それでも日本は世界的に見れば魚を多く食べる国のひとつです。日本には多くの主要港があり、北海道の漁業生産量は日本全体のおよそ4分の1を占めています。2020年の海面漁業・養殖業(属地統計)の生産は、120万トン(全国生産の約28.7%)で漁業就業者数、漁船数とともに全国第1位となっています。主要魚種はホタテガイ、スケトウダラ、ホッケ、サケ、サンマ、コンブなどで、関連した水産加工食品も多く製造されています。日本の中で北に位置する北海道は、寒さから身のしまった美味しい海産物が取れることでも知られています。観光業が盛んなことから、お土産として多くの水産加工品が販売されています。

参照)
・北海道データブック2022_水産業 – 総合政策部知事室広報広聴課
・令和3年水産加工統計調査結果 – 農林水産省
・水産物消費の現状と消費拡大施策について – 令和3年3月水産庁
・平成29年度 水産白書 全文(2)水産物消費の状況
・令和2年度 水産白書 全文(1)世界の漁業・養殖業生産

水産加工の仕事内容と工程

水産加工品は水産加工工場で製造されています。水産加工の仕事内容は魚や貝などの水産物を調理し、加工することです。水産加工品は工場により多少工程が異なりますが、一般的に以下のような工程で製造されます。

仕込み

加工しやすいよう分別する作業を行います。大きすぎる魚や小さすぎる魚を仕込みの工程で仕分けすることで、次の工程が行いやすくします。また、規定の分量にわけたりなどの加工や調理に向けた準備も行います。

加工

魚などの下処理を行います。仕入れた水産物の内臓などを取り出す作業や、エラを落としたり、頭を落としたり、骨をとったり、食べやすい状態に加工します。

調理

味付けする、炒める、煮る、揚げるなどの調理作業をする工程です。

包装

調理された食品をパック詰めしたり、缶詰にしたりする工程です。ライン作業(ライン生産方式)というベルトコンベアを利用した流れ作業を行う工場もあります。容器に詰め製品として仕上げていく工程になります。

検品

異物が混入していないかなど、目視検査や機械を使って適切な製品か、出荷して問題ない状態かチェック、最終確認を行います。食品工場では異物混入は大きな問題に繋がりますので、とても大切な工程です。

出荷

検品が終わった商品を出荷します。ミスして商品がテレコとなり送り間違いにならないよう、単純ですが注意が必要な工程です。

水産加工はきつい仕事?

水産加工はきつい仕事でしょうか。水産加工工場での仕事内容は、一般的な食品加工工場と似たような流れと工程になりますが、水産品は海の幸を扱うため他の食品工場とは異なるきつさを感じる人もいるかもしれません。水産加工工場での作業はどんな点が「きつい」といわれるのか、以下で見ていきます。

臭いがきつい

水産品は海の幸を扱うので、独特の臭いがします。磯の香りといって好む人もいる香りではありますが、海産物独特の生臭さをきついと感じる人もいるかもしれません。きつさを感じる部分は、一般的な工場勤務や食品加工工場での仕事と同じ理由が多くなりますが、大きく違う点は臭いの部分です。魚の生臭い臭いが苦手な人の場合、水産加工品工場での仕事をつらい仕事だと感じるかもしれません。

寒さがきつい

冷暖房が完備されていない工場での作業となることもある工場でのお仕事ですが、海産物は傷みやすいので、作業場の温度は低めになる事が多くあります。特に調理されるまでの工程では、鮮度を保つことが大切になります。寒いのが苦手だという人には、低い室温での仕事がきついと感じやすくなります。

立ち仕事がつらい

工場の仕事は立ち仕事が多くなります。一日中立ち続ける事で、足腰がきつくなるなど体力的なきつさを感じやすくなります。

単純作業の繰り返し

食品加工工場や、水産加工工場での作業は同じ作業の繰り返しとなる工程があります。最初は緊張感をもって始めた仕事も、慣れてくると作業を単調に感じ仕事がつまらないと感じる人もいます。つまらない仕事をしていると、時間が経つのがとても長く感じてしまいつらさを感じる人もいます。

繁忙期は忙しい!

水産加工品の種類にもよりますが、例えば毎年11月、12月など年末へ向け忙しくなる工場があります。繫忙期はいつもより多い量の生産が必要になり、残業が必要になったり、祝日も出勤する人がいたりするなど忙しくなります。

衛生管理が厳しい

食品加工工場での仕事全般に言えますが、衛生管理が厳しいです。水産加工品含め食品加工工場では、クリーンスーツと呼ばれる服を着て作業するのが一般的です。クリーンスーツは人体に付着した塵埃などの異物が入り込まない目的で着用することになります。マスクや手袋も必須となり、息苦しさや暑苦しさを感じる人もいるかもしれません。トイレに行くときは一度脱ぐ必要があるため、面倒さを感じることもあります。化粧禁止、整髪料禁止など衛生管理のため、ルールも厳しくなります。

工場の仕事は色々な工程がありますので、この仕事は自分にはきついかもと感じる工程以外のお仕事を選ぶこともできます。水産加工の仕事は、経験が無くても問題ない求人情報も多くありますので、未経験でも始めやすい仕事です。

水産加工の仕事が向いている人

水産加工の仕事をきついと感じる人がいる反面、中にはきついと感じない人もいます。水産加工は以下のような特徴がある人に向いている仕事です。

単純作業が苦にならない

単純作業が多くなりますので、人と一緒に話しながら仕事をしたいという人には向いていません。1人黙々と作業するのが得意、苦にならないという人の方が向いています。

調理が好き、魚介類が好きな人

魚を触ると魚アレルギーが出るという人もいますし、原因物質を吸い込むだけでアレルギー反応がある場合にはおすすめできません。また、魚介類が苦手だという人よりは、魚が好き、生臭さも気にならない、という人の方が向いています。鼻が悪くて臭いがあまりわからないという方がいましたが、そういったかたは向いているといえそうです。

寒い場所が得意

暑い場所で作業するよりは、寒い場所の方が快適だという人もいます。寒い場所が得意だという人には向いているかもしれません。寒いところはむしろ得意、冷暖房設備がない職場より、冷房が完備されていて快適だと感じる人もいますので、人それぞれになります。

衛生面の意識が高い

水産加工だけではなく、食品に関わる加工工場は衛生面が非常に厳しくなります。食品加工工場なので、厳しいのは当たり前、むしろそのほうが安心できるなど衛生面の厳しさを理解できる、衛生面の意識が高い方は向いていそうです。

どんな仕事がある?北海道 水産加工の仕事

自分が関わった製品が店頭に並ぶというのは、やりがいを感じる仕事でもあります。定番人気商品を製造する仕事や、新製品に携わる仕事もありますよ。興味を持った方は、是非具体的なお仕事を見てみてください。

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